2006年 11月 04日
「サルサ始めました」はやめてくれ! |
サルサという音楽に出会ってからもうかれこれ30年近くになる。
(前に書いたとおり)サエキけんぞうクンと同じ千葉の高校に通っていたころだ。県内では一番の進学校といわれてるところで・・・ま、これは別に自慢しているわけではなく、そういう高校ってのはとにかくいろんなヤツが集まってくるわけで変わった連中も数多く、「ニュー・ミュージック・マガジン」(その後“ニュー”が取れちゃったけど)とか、まだ植草甚一さんがかかわってて怪しげな記事が満載だった「宝島」とかを夢中になってまわし読みするようなひねくれたガキどもの中で、それなりに快適な高校生活を送っていた。当時大好きだったのはジェイムス・テイラーとかニール・ヤングとかのいわゆるシンガー・ソング・ライター系で、放課後とか休みの日にはしこしこと中古レコード屋をめぐってはマニアックなLPをあさり、FMをこまめにエアチェックしてはいろんな新譜を聴き、雑誌をむさぼり読んではこまかい知識を溜め込んでいたのだった。
「やっぱりいつまでもロックじゃねーよ。ジャズ聴かなきゃ」とかいってる友だちもいたりして、当時FM東京で火曜日深夜1時からやってた油井正一先生の「アスペクト・イン・ジャズ」で、必死にジャズを聴き始めたのもあのころだっけ。
そんなとき、いきなりグッと心をわしづかみにされたのがサルサだ。のちに知り合って勝手に師匠と呼ばせていただいているイラストレーターの河村要助さん(そのころニッカ“Black50”のCMで売り出し中だった)や、当時「ニュー・ミュージック・マガジン」にいた藤田正さんが中心となって、マガジンには毎号毎号、・・・なんだこれ!?っていうような内容の記事が出るわけだが、とにかくそれがカッコいい! それまでに聴いたことがない、異様な熱気に包まれた音楽で、なんだかよくわからないが、胸を突き上げてくるモノを感じた。
実はそれを去ること数年前、たしか中学2年ぐらいだったと思うが、たぶん「ヤング・ギター」っていう雑誌で、河村さんが書いたウィリー・コローンとエクトル・ラボーについての記事を読んだ記憶がある。1972年ぐらいだから、おそらく河村さん自身、サルサという音楽を知ったばかりのころだったろう。そのときロック少年だったボクは「コローンとかエクトルとかいう名前、イヤだな~」と思ったことをハッキリ覚えてるのだ。イヤよイヤよも好きのうち・・・とはよくいうが、それってやっぱり、どこかで引っかかるところがあったのかな・・・って今になって思う。
(←ちなみにこれが、河村師匠が初めて聴いたというサルサ・アルバム。ウィリー・コローンの『ギサンド』)
そうこうしてるうちに大学に入って、ますますサルサにハマっていくことになるのだが、あのころサルサはほんとに最先端の・・・というか、日々進化している音楽だったし、サルサという入り口の向こうにはとてつもなく深い世界が広がっていることを知って、クラクラするような感覚をおぼえたものだった。
この話し、まだまだ続きますけど、それがさ~、最近じゃ、サルサっていうと、すぐダンスってーことになるじゃないですか・・・。
なにが「サルサ始めました」だよ、ホントに!
冷やし中華じゃないんだからやめてくれ!っつーの!
(前に書いたとおり)サエキけんぞうクンと同じ千葉の高校に通っていたころだ。県内では一番の進学校といわれてるところで・・・ま、これは別に自慢しているわけではなく、そういう高校ってのはとにかくいろんなヤツが集まってくるわけで変わった連中も数多く、「ニュー・ミュージック・マガジン」(その後“ニュー”が取れちゃったけど)とか、まだ植草甚一さんがかかわってて怪しげな記事が満載だった「宝島」とかを夢中になってまわし読みするようなひねくれたガキどもの中で、それなりに快適な高校生活を送っていた。当時大好きだったのはジェイムス・テイラーとかニール・ヤングとかのいわゆるシンガー・ソング・ライター系で、放課後とか休みの日にはしこしこと中古レコード屋をめぐってはマニアックなLPをあさり、FMをこまめにエアチェックしてはいろんな新譜を聴き、雑誌をむさぼり読んではこまかい知識を溜め込んでいたのだった。
「やっぱりいつまでもロックじゃねーよ。ジャズ聴かなきゃ」とかいってる友だちもいたりして、当時FM東京で火曜日深夜1時からやってた油井正一先生の「アスペクト・イン・ジャズ」で、必死にジャズを聴き始めたのもあのころだっけ。
そんなとき、いきなりグッと心をわしづかみにされたのがサルサだ。のちに知り合って勝手に師匠と呼ばせていただいているイラストレーターの河村要助さん(そのころニッカ“Black50”のCMで売り出し中だった)や、当時「ニュー・ミュージック・マガジン」にいた藤田正さんが中心となって、マガジンには毎号毎号、・・・なんだこれ!?っていうような内容の記事が出るわけだが、とにかくそれがカッコいい! それまでに聴いたことがない、異様な熱気に包まれた音楽で、なんだかよくわからないが、胸を突き上げてくるモノを感じた。
実はそれを去ること数年前、たしか中学2年ぐらいだったと思うが、たぶん「ヤング・ギター」っていう雑誌で、河村さんが書いたウィリー・コローンとエクトル・ラボーについての記事を読んだ記憶がある。1972年ぐらいだから、おそらく河村さん自身、サルサという音楽を知ったばかりのころだったろう。そのときロック少年だったボクは「コローンとかエクトルとかいう名前、イヤだな~」と思ったことをハッキリ覚えてるのだ。イヤよイヤよも好きのうち・・・とはよくいうが、それってやっぱり、どこかで引っかかるところがあったのかな・・・って今になって思う。
(←ちなみにこれが、河村師匠が初めて聴いたというサルサ・アルバム。ウィリー・コローンの『ギサンド』)
そうこうしてるうちに大学に入って、ますますサルサにハマっていくことになるのだが、あのころサルサはほんとに最先端の・・・というか、日々進化している音楽だったし、サルサという入り口の向こうにはとてつもなく深い世界が広がっていることを知って、クラクラするような感覚をおぼえたものだった。
この話し、まだまだ続きますけど、それがさ~、最近じゃ、サルサっていうと、すぐダンスってーことになるじゃないですか・・・。
なにが「サルサ始めました」だよ、ホントに!
冷やし中華じゃないんだからやめてくれ!っつーの!
by elcaminante
| 2006-11-04 17:15